大学院受講録

総務担当の井上さんから受講日誌の投稿を頂きました。

貴重な情報を共有し、復習にもお役立て下さい。

 

※先生のお名前の敬称は省かせて頂きました。

 

12月22日(月) 10:00~11:15(市民会館おおみや)                   上手な話し方、聞き方      落語家   三笑亭 笑三

笑三師匠は1925年(大正14年)の生まれで89歳。高座に上るまでの足取りは背を丸めて、歩くのがやっとのように見えるが、一端高座に上がるや、まるで別人。声に張りと艶があり、話が聞きやすかったというのが先ず第一の印象。

 落語の世界では主人公はバカと相場が決まっている。なぜバカかというと、頭の中はからっぽ。からっぽだからストレスがない。ストレスがないから健康なのだ。病をはじめ、苦の原因をつくるのはストレス。普段は落語でも聞いて、ストレスを発散し、できるだけ余計なことは考えないようにしたいものだという。

 師匠は新作落語を得意とされておられるが、話の中では古典落語“ぞろぞろ”を披露。客が全く来ない暇なよろずやが、女房の一言である日、四谷のお岩神社に神頼みをしたところ、店に飾ってあったわらじが次々と連なって軒から下がっている。これを見たいと店の前は人の行列。これを見た暇な床屋が、そのわけを聞きだし、神頼みしたところ、客が行列をなした。すっかりさび付いた剃刀を入念に砥ぎ、最初の客のひげを剃ると、剃ったあとからゾロゾロとひげが生え、何度やってもこれを繰り返す。この落語の落ちは客がゾロゾロ並ぶ様と、ひげがゾロゾロ生えてくる様を重ねたもの。

 もう一席。お得意の新作落語から小噺”結婚“。結婚をしたがらない息子に親が結婚するよう勧める。息子は意を決して恥ずかしそうに耳打ちする。A子さんと結婚したいという。親は何気なく拒絶。それならばB子さんと結婚したいというと、これもダメだという。なぜダメかを問いただすと、2人ともお前と兄妹だという。息子はがっかりして母親に告げ口する。母は夫のその様を怒り狂い、捨て台詞を発する。息子よA子、B子どっちを選んでも構わない。お前の父はこの人じゃないんだから。

 

12月12日(金) 10:00~11:30     高齢社会の問題点               社会福祉法人  代表      西村美智代

 西村氏は薬剤師で、病院勤務後、介護の職務に携わり、多くの介護の現場で指導に当たってこられた。豊富な経験から、高齢者が地域で暮らし続けるための介護の理解と題し、4つの主題について話された。

 1)地域での高齢者の暮らし

   高齢者を理解する上で重要なことは、自尊心は生きる支えになっているということ。そして 高齢者の暮らしに影響を与えているものとして、老化や疾病による虚弱化、家族との関わりの減少、周囲の変化など様々なものがあり、高齢者は自尊心を持ち、尊敬され、大事にされたいというニーズを持っているということを忘れてはいけない。

 2)認知症をもたらす病気

   生理的老化と認知症の違いを理解することが重要である。両者の違いを識別する方法がいくつか示されており、一般的な概念として、老化は一部分のもの忘れに対し、認知症は体験全体のもの忘れといわれる。認知症特有の初発症状がみられ、注意深く観察することでおおまかに把握できる。認知症をもたらす病気としてはアルツハイマー型認知症が最も多く、脳血管性認知症、前頭側頭葉型認知症(ピック病)、レビー小体型認知症がある。

 3)認知症の人の特徴とたどる経過

   認知症の症状として、必ずみられる症状(中核症状)があり、これは認知症によって引き起こされる脳機能の障害(認知機能の障害、記憶障害、見当識障害、実行機能障害など)であり、人によって違う症状(周辺症状)もあり、注意深く経過を観察することで、認知症を特定することができる。

 4)これからの高齢者および認知症の人の介護

   今後は高齢化社会が一層進み、2025年は高齢者人口が約3500万人を迎える。現在は認知症高齢者が約170万だが、2015年には250万人になると推計され、一人暮らし世帯が約570万世帯(33%)に達する。このような社会にあって認知症の人がもとめている支援について、「私の願いや夢を、より健康で、安心して、自立して、今ある力を最大限活かして、今ある暮らしの課題を乗り越えて人生を続けていきたい」という思いであると西村氏は述べている。

 

2月12日(金) 13:00~14:30                                江戸幕府の官僚システム               柏村 哲博

江戸幕府の組織は三大将軍家光の時代に、組織体としての幕府権力がつくり出され、行政機構・官僚機構がほぼ完成された。江戸幕府が260年も維持できた背景には、官僚システムが機能していたという理由が明らかである。

    幕政の中枢をになう主な役職

・大老:臨時の職、堀田、酒井、井伊家から選任された

・老中:2万5000石以上の譜代大名から4~5名選任され、幕政の中心をなす

・若年寄:譜代の小大名から選任され、主に旗本・御家人を支配

・大目付:大名の監視や大名への使者、その他典礼のことなど(3000石高)

・目付: 旗本・上級官僚の観察、不正の摘発のほか老中らの相談役として幕府の重要性に関与(1000石高)

・三奉行

  寺社奉行:譜代小大名から選任され、寺社及び門前町、周辺地域の支配

  江戸町奉行:江戸の市政、周辺農村部の支配、治安維持や民事、刑事裁判を行う(3000石高)

  勘定奉行:幕府領の支配、年貢や公金の出し入れ、知行割、刑事、民事の裁判などを行う(3000石高)

・京都所司代:譜代大名から選出され、朝廷、寺社対策、京都及び畿内近国(四カ国)の行政および西国の監視

・大阪城代:譜代大名から選出され、大阪城の警衛、大阪ならびに畿内近国(四カ国)の行政および西国の監視

江戸幕府の時代には2つの大きな改革が行われた。享保の改革(徳川吉宗)では地方統治機構(代官制度)改革により郡代・代官の官僚化が、寛政の改革(松平定信)では学者代官や下級者からの抜擢、代官によ農民支配の実態があり、官僚システムが揺るぎないものとなった。

徳川260年安定政策の要因は、①直轄領、貨幣鋳造権など卓越した富力、②強大な軍事力、③情報の一元化、④きめ細かい行政、⑤官僚体制の整備(有能な下級官僚)であると柏村氏は考察しておられる。

 

11月28日(金) 10:00~11:30   市民活動の意味と魅力                 さいたまNPOセンター理事    三浦匡史

 講師三浦氏は建築学、都市計画が専門で、現在、さいたま市に在住し地元の街づくりに尽力されている。講義は3部構成で、先ず社会の状況と動向について、少子化・高齢化、人口減少、孤独化・孤立化の問題を取り上げ、今後予測されるいくつかの問題点に警鐘を鳴らしている。人口減少ではわが国の総人口2004年には12,770万人をピークとして、年々減少し、2100年には5000万人を割るという。社会現象としては単独世帯が全世帯数の37%を占め、孤独化、特に高齢者の孤立化がますます増加すると考えられる。

 第2部ではそのような流れにあって、市民活動の意味と役割についての考察である。自己実現から社会貢献への展開の中で、市民活動を位置づけている。市民活動の入口として、ボランティア活動や地域活動など様々あり、さいたま市は全国でも有数の活動を行っている。さいたま市には公民館が59箇所もあり、他にもプラザイースト等のコミュニティセンターや市民サポートセンターが機能し、活動支援している。

 第3部では活動の一端の実例として、「こうぬま、水と緑を楽しむ会」の実践活動状況を解説された。さいたま市の中心部にあたる与野駅近くを流れる高沼用水が時代から取り残されたような空間(環境汚染を感じさせる荒廃した用水)を、地元の人と子供たちが中心となって自分たちで丸太橋をかけたり、トンボ池に甦らせたりする姿が生き生きと映し出されている。これら映像を通して、ごく身近なところに視点を当て、ほんの小さな提案から大きく地域の輪の広がりを感じさせた。これからの社会を見据えた内容の深いテーマであったと思います。

 

11月28日(金) 13:00~14:30   認知症サポーター養成講座               シニアサポートセンター  浦和しぶや苑

現在、「認知症サポーターキャラバン」が全国で展開されている。このシステムは認知症を理解し、認知症の人や家族を見守る、認知症サポーターを一人でも増やし、安心して暮せるまちを、みんなでつくっていくことを目指しているものです。

 本日は、認知症サポーター養成講座教材「認知症を学び地域で支えよう」を中心に分りやすく解説された。

 今、認知症の人とは直接関わりを持ってはいないが、近い将来、そのような状況が十分予測できる自分にとって、今何ができるかを問うとき、認知症サポーターとしての役割を果たすことだと思う。テキストには「認知症の人への対応ガイドライン」が示され、基本姿勢として、3つの「ない」をあげている。①驚かせない、②急がせない、③自尊心を傷つけない。もう一つ加えて、④一人にさせない、がある。具体的な対応の7つのポイントが示されている。①まずは見守る、②余裕をもって対応する、③声をかけるときは1人で、④後ろから声をかけない、⑤相手に目線を合わせてやさしい口調で、⑥おだやかに、はっきりした話し方で、⑦相手の言葉に耳を傾けてゆっくり対応する

 本日、講義を受講したことで、全員が「認知症サポーター」に認定され、その証として「オレンジリング」と「埼玉県認知症サポーター症」が交付された。最後はオレンジリングを身につけての記念撮影 “はい チーズ”。

 

11月14日(金) 10:00~11:30   13:00~14:30                   環境問題と自然保護  環境省環境カウンセラー                           埼玉県環境アドバイザー      荒居 裕夫

 環境とは“自然”をさし、環境問題はすなわち自然環境問題を示している。ここでは地球温暖化問題をはじめ、地球環境問題について考える。今日、地球環境問題で最も重要視されているのは、温暖化による異常気象の発生であり、自然界に共生する動植物の生態系にも大きな影響を及ぼす憂慮すべき問題である。

21世紀の課題3要素 

     ①環境、②食料、③エネルギー

地球環境問題:国連環境計画(UNEP)は現在、地球が直面している地球環境問題として    取り上げている活動分野

     ①気候変動(地球温暖化とその対策)

     ②オゾン層の保護(紫外線による人体への影響問題)

     ③廃棄物処理の問題(化学物質、有害廃棄物の越境移動)

     ④海洋環境の保護(海洋汚染の深刻化など)

     ⑤森林問題、砂漠化防止(熱帯林の保全)

     ⑥生物多様性の保護(生態系の変化-外来種の増加)

     ⑦水質保全(安全な飲み水の確保)

     ⑧大気汚染(PM2.5汚染、酸性雨による被害)

     ⑨産業活動と環境の調和(福島原発事故等も問題)

二酸化炭素と地球温暖化の問題

      二酸化炭素は地球上に4番目に多く存在するガスで、平均400ppm(0.004%)

存在する。地球の温暖化とは何か、二酸化炭素による温室効果のメカニズムを

正しく理解する必要があるが、詳しくは配布資料を参照のこと。

 温暖化による影響

     ①北極や南極の氷の減少、グリーンランドやヒマラヤ氷河の後退による海面の

      上昇(高潮、津波等の増加)

     ②異常気象(洪水、集中豪雨、干ばつ、台風、ハリケーンの巨大化)

     ③農林・水産への影響

     ④生態系への影響

     ⑤サンゴの白化、砂漠化、水不足

 結語 人類が産業革命以降、化石燃料の使用によって急速な汚染と環境破壊が問題となってきた。人類は嘗てない繁栄をもたらしてきたが、その一方でもたらした環境変化(温暖化など)への対応が遅れをとっている。動植物が共存する地球を保護することの意義を理解し、無駄な廃棄物(二酸化炭素を含む産業廃棄物)を出さないことへの対応がもとめられよう。

10月31日(金) 10:30~12:00   歯と健康①                         浦和歯科医師会      長谷川 晶

 はじめに歯の進化についての説明。サメ、ゾウ、イヌ、サル、人の歯の特徴。それぞれ環境に適して進化してきた経緯がある。

 歯の役割として、①食べ物をかんで咀嚼する、②発音、③健康に関与、④生きる喜びがある。特に「のみ込み」という動作は最も重要なことで、寿命とも関係してくる。

 8020運動:80歳まで20本以上の歯を残そうとする運動のこと。20本以上の歯を持つ高齢者は活動的ということが統計学的に裏づけされている。20118020達成者は38.3%、80歳平均13.9本保有。

 歯周病:歯の病気で最も重要視される。歯周病の進化は歯肉炎→歯周病(軽度)→歯周病(中等度)→歯周病(重度)で歯周病の進行に関与する因子は、喫煙、糖尿病、免疫不全などである。歯周病は感染症であり、歯周病患者の心臓血管疾患のオッズ比は冠動脈性心疾患1.5、心臓発作の発症2.8、致死性冠動脈性の心臓病1.9で健康な人よりかかりやすいということ。歯周病菌は出血性因子を持つ菌であり、出血部位から細菌が侵入し、体内に炎症を起こすことが知られている。

病気と歯の関係について、歯の喪失が脳に与える影響、歯周病とメタボリスクにつ

いての説明。歯周病はプラーク(歯垢)と密接な関係があり、歯垢を除去することが重要。歯垢は歯みがきだけでは除去されにくいので、歯科医師による除去が重要。

 

(まとめ)“口は健康の入り口であり、一方で病気の入り口でもある”

10月31日(金) 13:00~14:20     歯と健康②                       浦和歯科医師会              荒川 匠

歯の健康を考える上で最も重要なファクターは“噛む”ということ。

噛むということについての説明

 ・哺乳から摂取動作へ

 ・舌・口唇・顎の動きの発達

 ・噛むと咬むの違い

 ・噛めるは超能力の秘けつです

歯の多い高齢者は活動的であり、自分の歯で噛める人は寝たきりになりにくい。

唾液について

 唾液は成人11日に約1.5リットル分泌される。高齢者は成人の1/7に低下

 唾液の役割 

  ①咀嚼時の食物と潤滑作用 ②消化・吸収の促進 ③ウイルスや細菌からの防御

  ④外来刺激に対する防御 ⑤清掃、自浄作用 ⑥義歯の安定 ⑦皮下粘膜の保護

誤嚥性肺炎

誤嚥性肺炎とは唾液や上気道の分泌物を嚥下して起こる肺炎をいい、半身不随の人や意識障害者、高齢者に多く見られる。誤嚥性肺炎の原因は、①嚥下および咳反射の低下、②口腔衛生管理の低下、③全身性抵抗力の低下、④胃・食道逆流などがある。

  舌苔

    舌苔とは、食物残渣、唾液成分、細菌、微生物、剥離した上皮などが舌に苔状に堆積してできる。

 口腔ケアについて

疾病予防、口腔内障害の改善、栄養の摂取、QOLの向上などを得る目的で口腔ケアは重要なことである。

 

 

10月17日(金) 8:00~16:30  課外活動                            茨城自然博物館とキッコーマン醤油工場見学

参加人数 25名

 絶好の秋日和にめぐまれ、8時緑区役所前出発。外環道・常磐道を経由して9時15分 最初の目的地「キッコーマン物知りしょうゆ館」見学。シアターで醤油の製造工程を学んだ後、工場見学。仕込み→もろみ→熟成→仕上げに至るスケールの大きさと高品質、世界市場で支持される背景に日本人としての誇りを感じた瞬間である。11時次の目的地「ミュージアムパーク茨城県自然博物館」訪問。ここでは宇宙の進化と46億年の地球の誕生から進化の過程を知ることができる。恐竜館の周りは小学生で込み合い、小学生の学習コースになっているのであろうか、バス何台も連ねての見学。ここで昼食を摂りながらのしばしの団欒。その後で菅生沼ふれあい橋を歩く。期待度では本日メインの見学地である「アサヒビール工場見学」に14時到着。この工場は本年2月14日雪降りしきる中での卒業旅行で訪れた地である。何食わぬ顔して工場見学。シアターでビールの製造工程を学んだ後、工場見学。本日は設備点検等で工場の生産ラインは動いてはいなかったが、モニターを見ながらの製造工場見学。その締めくくりは60mの展望フロアでのビールの試飲。20分一人3杯まで製造したてのビールが試飲できるとあってただひたすらビールを流し込む。2月の時は冬の最中での試飲であったが、今回は秋日和の絶好の季節で60mの展望を楽しみながらの試飲は格別であった。16時30分予定より1時間早く緑区役所に到着。解散。

10月3日(金) 10:00~11:30   経済の動向と暮らし                                     経営コンサルタント(行政書士)   吉岡 勇

  講義の内容は「経済の話」(主要経済指標、日本の貿易、海外との比較)、「お金の話」(お金の流れ、金利の話、インターネット事業)、「資産の話」(資産を守るには、自己責任 と説明責任、少子化、高齢化の中で)で構成されている。全体を通して豊富な図表を用いた 説明で、経済通の人でないと理解しがたい内容であった。

 

   吉岡氏は経営コンサルタントを仕事とされ、企業管理(経営分析)が主業務とのこと。特に中国、韓国、タイ、ベトナム等のアジア諸国の企業との接点が多く、それらの国々とのコンサルタントを通しての話には興味が湧きました。日本の企業は企業理念を主体とした経営スタイルに対し、特に中国は利益一辺倒の経営であり、利益のためには手段を選ばずという概念があり、失敗を恐れぬ逞しさを備えており、企業管理の上でも大きな差異を感じるとのこと。これからの経済動向としては、吉岡氏は①ネットビジネス、②外国資本の企業の増加、③企業の日本からの移転の3つをあげている。世界の中で日本を見た場合、経済感覚が他の諸国と異なる点を保有しており、これからの社会では国際感覚を磨く必要性を求めている。

10月3日(金) 13:00~14:30   サッカーの町 うらわ                                         浦和お宝探検隊     毛利 弘元

1.埼玉サッカーの幕開け

  明治10年にサッカーが導入され、明治41年細木志朗氏が埼玉師範学校に蹴球部を創設し、熱心に指導に当たられた。その後、埼玉師範学校で学んだ学生が教員として浦和や県内に赴任し、県内に広まっていった。

2.埼玉サッカーの隆盛

  昭和26年、27年の国体で浦和高校が優勝。昭和27年の全国高校サッカー選手権大会(30回大会)で浦和高校が優勝、33回・34回大会でも優勝した。35回大会では浦和西高校が、38回、39回、43回大会では浦和市立高校が優勝。48回、54回、55回大会で浦和市立南高校が優勝。昭和56年の60回大会で武南高校(川口市)が優勝したのを最後に、埼玉県からは優勝校がでていない。1970年より開始された全国中学校サッカー大会でも、埼玉市内の中学校が6回優勝している。1992年Jリーグが誕生し、浦和レッズは観客動員数でもダントツを誇り、熱狂的なサポータ-に支えられ、いまやサッカーの町・浦和の象徴にもなっている。

3.勝てなくなった埼玉サッカー

  浦和市はこのように伝統輝く「サッカー王国」を築き上げてきたが、サッカーは全国各地で盛んになったこと、近年は市立高校が全国から優秀な人材を集めて強化したこと等があり、1982年の武南高校、1999年の浦和三室中学校の優勝以来勝てなくなっている。浦和レッズに後押しされて、是非「サッカー王国」の復活を遂げてもらいたい。

 

9月26日(金) 10:00~11:30、13:00~14:40                            食糧問題を考える          元立教大学教授   石原 健二

本日の講義の大きなテーマは、「いろいろのお米と最近のお米事情」についてである。

講義の編成は、1.いろいろなお米-世界と日本、2.お米の需要と供給、

       3.日本のお米-うまい米が主流、4.日本の米政策(食糧政策)である。

 

 日本の米の全体需給の動向は、戦後の食糧難時代に国家政策として米の自給率を上げることに注がれた。昭和35年頃より、需給のバランスらとれるようになり、昭和42年、43年には大豊作により余剰米が発生、昭和4649年には第1次過剰米処理、昭和5458年には第2次過剰米処理が行われ、減反政策等により需給調整が行われ、平成に入ってからはバランスが保たれてきた。現在のわが国の米の生産数量は約850万トンで、世界の米生産量の約2%である。近年、TPP問題(農産物自由化問題)により外国産の米が約80万トン輸入されている。一方、米の消費は昭和37年度は11118.3㎏でピークであったが、平成23年度では57.8㎏に落ち込んでいる。平成256月時点の政府備蓄米の在庫は91万トンとなっている。米の銘柄別は平成23年度では、コシヒカリ37.4%、ヒノヒカリ9.9%、ひとめぼれ9.4%、アキヒカリ7.7%と、いわゆるうまい米が主流となっている。今回の講義は米の事情に関する問題であったが、講義の中で興味があったのは、わが国は農林水産業の一次産業に対する国家の政策はあまりにも貧弱であるということ、とりわけ林業については、無政府状態で日本の山が特に中国に買われ、日本の水が中国に運ばれているという現実があり、日本では林業従事者が極めて少なく、山林は放置され、荒れ放題になっている。このことは災害とも関連しており、農業問題と併せて憂慮すべき問題だと提起している。

9月12日(金) 10:00~11:30、13:00~14:40                         ―支援・介護より少し手前の元気シニア市場を考える                            文京学院大学教授   櫻澤 仁

本日の講義の大きなテーマは「見方」を変えて「味方」にする戦略についてである。

 近年、「既存の市場」に割って入ったのが「ニッチ商品」である。それは従来の偏見を打破し、新しい切り口で市場を捉え、新しい市場を開拓した。一例として、「タニタ食堂」、象印「見守りホットライン」、駅なか商店街などがある。少子高齢化社会を迎え、もう一つ注目されるのはシニアを対象とするビジネスがあり、今や大きなマーケットになりつつある。

 櫻澤氏は、3時間に及ぶ講義では、社会経済環境変化の大きなうねりに着目し、シニア世代に焦点を当てて、新たな視点からシニアの見方を見てみようというものである。講義内容を、「最近の経営戦略とシニア市場の特徴」、「シニア向けビジネスの一般的傾向について」、「シニアを克明に分析したデータの教訓」、「企業はシニアをどう見ているか」、「「見方」を変じて「味方」にする」について、ビデオを見せながら具体的かつ鮮明に、解説している。

 シニアの共通認識は、「繋がる」「認めてもらう」「自己実現の欲求を満たす」である。こ3要素を上手にサポートすることによって、シニア市場は活性化される。シニアに対する見方は、企業は「弱者」あるいは「生活年金者」とは見ていない。介護を必要となる前の健康な状態を維持しようと懸命になっている姿をイメージしている。男性は趣味を通しての自己実現、女性は美容と健康に投資する。共通するシニア市場の戦略は、「シニアの気持ちの若さ」と「老いの自覚」の重複部分の「健康変化」に上手にくすぐりを入れる行為」と意義付けされる。

 シニア世代に限らず、現代社会にあって、ものの「見方」を変えることによって、新た

な市場を構築したり、拡大したりできるということを多くの事例で解説され、意義深い講

義でありました。

 

 

8月27日(水)10:00~11:40   高齢者の社会参加                                          さいたま市シニアクラブ 副会長 新藤享弘

さいたま市は高齢者の社会参加を促すため下記の施策を行っている。

  (1)地域活動への支援や就業の機会の確保

  (2)高齢者同士の交流の場の提供と支援

  (3)高齢者の社会参加の促進

 社会参加とは、生涯学習の一環として、健康づくりや高齢者の生きがいを高めることにより、地域の交流を通して、積極的に社会参加することを目指していく活動である。

 

 その機会として、シニアクラブがあり、シニアユニバーシティが用意されている。また、積極的な社会参加として、シルバーバンクに登録され、多くの方がさまざまなボランティア活動に邁進されている。シニアクラブは、昭和38年老人福祉法が制定され、人生の経験を生かし、地域での歴史を学び、高齢者の交流をはかり、健全な生涯を過ごし、次世代にそれを伝えてゆくことを使命に活動を行っている。現在の大きな社会問題は、少子高齢化の問題だ。100歳以上の高齢者は昭和38年には153人であったのが、平成25年には54,000に急増している。一方、出生率は1.4と下降の一途を辿り、2040年には896の地方自治体が崩壊寸前に直面するという。そのため、政府は少子化対策を推進するために予算化され、高齢者対策は後手に回っているのが現状である。それ故、シニアクラブは、①自立、②自助、③共助の三原則の方針を打ちたて、活動を展開している。シニアユニバーシティで学んだ後は、是非シニアクラブへの参加されることを切望する。

8月27日(水)13:00~14:30  少しでもたのしく老いを生きる―知恵、工夫、努力―                            一橋大学講師 村瀬幸浩

  老若男女にかかわらず、人生を磨き、人生を豊にするのは、性に関心を高めることが肝要だ。諸外国に比べ、わが国の性教育は極めて低レベルにある。特に関心の高いのは高齢化社会を迎えたわが国の現状である。高齢者の性については、老いを楽しく生きるためには重要なことと言わなければならない。そのためには性を正しく理解することが前提だ。高齢者の性は、単なる肉体の接触が終局の目的ではなく、自分と同じ価値観を共有し、話し相手としてのよきパートナーであり、生きがいの質を高めることに意義を持つべきだ。その結果として、愛の表現を通して、老いを楽しく生きる“知恵”“工夫”“努力”が必要となることは必定だ。人間には自ら性を処理する術を有しており、無理に抑制するのでなく、開放的になることも必要なことだ。とくに青少年にはその教育さえ感じている。高齢者も然りだ。抑制はストレスになるだけだという。間違った偏見を捨て、人生の価値観を高める人生こそ重要なことだと村瀬氏は述べている。

7月18日(金)13:00~14:45  『養生訓』を読む                                     前埼玉大・鎌倉女子大教授   山野清二郎

『養生訓』は、貝原益軒の著書。貝原益軒は筑前国(現在の福岡県福岡藩士、貝原寛斎の五男として寛永7年(1630)に生まれ、正徳4年(1714年)に没している。名は篤信、字は子誠。1648慶安元年)、18歳で福岡藩に仕えたが、1650(慶安3年)、2代藩主・黒田忠之の怒りに触れ、7年間の浪人生活を送ることとなる。その後、藩内をくまなく歩き回り『筑前国続風土記』を編纂。朱子学を学び、生涯、種々の病に悩まされ、益軒83歳の正徳2年(1712)、実体験に基づいて書かれたのが『養生訓』である。長寿を全うするための身体の養生だけでなく、こころの養生も説いているところに特徴がある。構成は、第一巻・総論上、第二巻・総論下、第三巻・飲食上 、第四巻・飲食下、第五巻・五官、第六巻・慎病、第七巻 ・用薬、第八巻・養老。山野講師は抜粋文を原文で読まれ、ユーモアを混ぜて解説された。内容的には東洋医学に精通するところが多く、養生訓としては味わい深い。できれば全文心して読むべし。

7月4日(金)10:00~11:30  「介護について」  福祉施設長  小松丈裕

小松氏は大宮の特別養護老人ホームの施設長である。25年前は施設の入所者は殆どが、脳梗塞後遺症の人であったが、現在は殆どが認知症の人である。

 現在、入所者は170名いるが、120名(70%)は認知症である。残りの10%は脳梗塞、10%は胃ろう等の術後患者、10%は精神障害患者である。

 この30年余りで、どうしてこのような変化が起きたのか? それは生活環境の変化が原因となっているからである。

 三大関係と言われる、①家族との関係、②社会との関係、③自分との関係が大きく関与している。環境の変化(会社中心から家庭中心)→内的世界(とじこもり症候群)→うつ病=認知症の方程式が成立する。

 認知症にならないための予防策は、家族との団欒を大事にする(よく会話し孤独にさせない、食事はいっしょに摂る、生きていて欲しいと思わせる)ことである。

 

 よい老人ホームの見つけ方:①職員がきちんと挨拶する、②施設に入った瞬間の空気を感じる、③高齢者が振り返って目で追う。

7月4日(金)13:00~14:30  「自然災害・文明と土木の関わり」    後藤 健

日本列島は地球表面積の0.07%にすぎないが、地球上の十数枚のプレートの4枚(太平洋プレート、フィリッピンプレート、北アメリカプレート、ユーラシアプレート)を占め、世界有数の地震国(マグニチュード6以上の大地震が世界の20%を占める)である。近年の90年の間に、死者が1000人を超える地震が9回も発生している。

 問題なのは日本国土の約10%の洪水氾濫地域および埋立地に約50%の人が住んでいるということ。この観点から、先生は自然災害・文明と土木の関わりについて以下の講義をされた。

 

  ①地震に関する基礎知識、②阪神大震災に学ぶこと、③津波について、④江戸時代からの治水、利水、舟運、新田開発について、⑤江戸中枢守った二本の堤、⑥荒川放水路、⑦大河津分水、⑧渡良瀬遊水地、⑨玉川上水、横浜上水、朝霞浄水場、⑩江戸時代の舟運、⑪鉄道、⑫ダム、⑬青函トンネル、瀬戸大橋、富士山レーダー、⑭大正10年の平均寿命が僅か43歳、⑮バイオマス(生物資源)と循環型社会

6月20日(金)10:00~11:30 「介護のかかえる問題点」                                   コミュニティキャンパス浦和 岡田唯文

 講義の本旨は、「人生90年時代をいかに生きていくか」であり、岡田講師は人口減少社会の到来によって何が起きるかに向き合うことだと言われる。

 

近い将来、2100年にはわが国の人口は5000万人になると予測され、明治維新の時代に戻るという。それを見据えて、今、国は人口減少社会保障制度抜本改革を推し進めており、「自立した生涯現役を目指して人生90年を健康で、いきいきと過ごすために」、まさに今、何をなすべきかをわれわれの世代(70歳前後)の生き方が問われているのだという。今後、少子高齢化が加速する中、国が目指す対策の第一は少子化であり、出生率を向上して人口1億人を維持することである。人口減は東京集中と地方生滅が同時進行する。2040年後には全国自治体の1/4が人口の再生産能力(2039歳の女性人口減少)を失い、人口減少によって生滅の危機が叫ばれている。一方、高齢者は増加し、社会保障制度が傾くとされる。そこで人生90年時代、8090歳は介護も受けずに、健康で老いるために、70歳の段階から、1人でもできることを模索して対策を立てておくことが重要だと投げかけている。

6月20日(金)13:00~14:30 「くすりと上手につきあう方向」                                          理学博士  柴 元晴

柴講師も人口減少化を社会問題として取り上げている。わが国の人口は2006年ピークを迎え、生産労働人口は1995から逐次減少の一途を辿り、2050年には全国地方自治体の50%が危機的な状態を迎えるという。

2011311の東日本大震災では多くの命が失われたが、宮城県女川町の中学生の行動が紹介された。今回の震災から学んだこととして、地震が発生したら、以前に津波が到達し地点より高いところへ先ず逃げること、決して戻ったりしないこと、津波の到達点を記した記念碑を建て、後々まで伝える3点をあげている。われわれも見習うべきである。

“くすり”は必ず副作用が伴うものである。何故ならば、くすりは腸管から吸収されて全身をめぐり、最後は肝臓で代謝されて排泄される。そのため標的となる臓器以外にも分布することになり、思わぬ副作用となって現れることがある。くすりはいくつもの薬理作用があり、過剰反応を示すことも示唆されることから、多剤を併用する場合、薬剤師に相談の上、使用することをおススメする。

6月6日(金)10:00~11:30  「血液循環体操」 理学博士 二村ヤソ子

 従来より、有酸素運動は体内に効率よく酸素を取り入れ、効率よくエネルギーを消費させることが科学的に実証されて注目されている。

 フタムラヤソ子の「血液循環運動」は、「いつでも、どこでも、誰でも、無理なく楽しみながら続けられる」ことを重点として、基本的な動作である「手をにぎる、手足をこする、押す、力を入れる・抜く、など」を組み合わせて行う実践容易な運動である。これを繰り返し行うことで、血液循環が改善されるというもの。二村講師は「健康のもとは血液」という観点から研究を重ね、「血液循環体操」を確立した。実際、講師の指導のもと、手足を動かす運動を行ったが、身体がほぐれ、今まで感じたことがなかった背中や足腰の裏側の部分が温かくなり、血液の流れがスムーズになったという感触を得た。普段使用しない裏側の筋肉や血管を伸ばしたり、縮めたり、全身が効率よく運動を行うことが実感でき、いつ、どこでも、容易に実践できる運動として、特に高齢者には有難いことである。